結局、救急外来で3時間も待たされた挙句、月曜日にもう一度来て下さい。と一言で終わる診断と気休めの薬をもらって家に帰りました。
応急処置のギブスは貧弱でフィット感もない為、痛い…気休めにもらった薬も容量、用法を守って飲んではいるものの、全然痛みも取れず、ただただ痛みを耐え抜く。痛みに耐えきれず、仕方なく大量に薬を乱用したがそれでも痛い…痛い、痛い、痛い!! 藁にもすがる思いで、家にあったロキソニンを飲んでみると、徐々に痛みが和らいでくる…えっ!?…救急外来の意味…いやいや、先生たちは深夜にも関わらず、ひっきりなしに訪れる患者さんたちの手当を一生懸命頑張っていました…薬は市販薬に負けていたけど…
地獄の週末を耐え抜き、月曜日にどうにか病院に行くと、専門の整形外科の先生が丁寧に審査してくれました。現場の工期もある為、どう頑張っても仕事は休めて2週間でしたので、先生に「2週間ぐらいででどうにか治りませんか?」と聞いたところ、「少し複雑に折れてるから、手術をしたところできれいに治す事は難しいかもしれないし、手術しても2カ月くらいは安静にしていなければならない。」と言われました。ちなみにギブスは3カ月くらい安静してなければいけないとの事でした。…どちらにしても工期には間に合わないし、先生の口ぶりから汲み取ると、おそらくギブスの方が良いのだろうと判断し、ギブスで治療することにしました。ちなみに薬はロキソニンを処方してもらいました。(笑)
問題は現場の工期でした。3カ月も待ってはもらえない!どうしよう…でも、とにかく親会社の監督さんたちを安心させなくてはならない…安心させるとは、自分のけがの具合を報告する事ではなく、この現場が工期通りに終わるという事を説明することである。骨折した左足の親指というハンデを背負いながら、家を一棟建てなければならない。手の指と違い、足の指は、以外にも全ての動作に関連してくる…でも、やるしかない!他の社員にこっちの現場を手伝ってもらえる程の余裕はない!しょうがないやろう!子供の頃にふざけてやっていたかかと歩きで仕事をするしかない!それしかない!!早速監督に電話して、足の痛みをこらえながら、「骨折してたんですけど、足の指なんで、つかないようにしてれば全然平気です!」と余裕のフリをして、「2カ月もしないうちに治るみたいです。」と嘘を畳みかける。ただ、本当はまだめちゃくちゃ痛かったのでせめて2,3日は休みたいと思って、工事日程の変更意をお願いすると、「ごめん、防水屋さんがどうしてもずらせないから、防水の下地だけは作ってくれないかな??」と言われ、おいおい!骨折してるのにずいぶんこき使うなぁー!!と思ったけど、いかんせん、初めに余裕の啖呵を切ってしまったため、もう後戻りは出来ない…「了解です!!じゃあそれだけはやっておきます!」と言って、引き受けることになりました。
結局、骨折したにも関わらず、ろくに休むこともなく現場に入り続けどうにか、現場を終わらせました。人間やろうと思えば結構できるものなんだと改めて実感しました。
骨折したのにも関わらず、休まずに働いた自分ってすごいを通り越して、少し病気だなっと思いました。
厄年、改めて怖いです…。
それからは、厄年の恐怖にびくびく怯えながら過ごす毎日…今日も何事もなく一日が過ぎますように!!と口癖になる毎日、そんなある日、工期に隙間ができたので社員の子と二人で応援に行くことにしました。無事に過ぎていく一日目、一安心。二日目、昼過ぎくらいから徐々に調子が悪くなり、嫌な予感…帰りの頃にはだいぶ病状が酷くなっていました。夏風邪ひいたと思ったので念の為、次の日は休む事にしました。そして、一日休み仕事に行くと、次は、一緒に応援に行っていた社員の子が、「調子が悪いです。」と帰り際に言い出したので、病院に行く為、次の日を休ませました。すると病院を終えた彼から連絡があり、衝撃の事実を耳にするのです!!
「まさかのコロナ陽性反応でした…。」
まさかの告白に、はっ!?っと思い、夜間でしたが救急で病院に行くと、僕も案の定陽性反応でした。もちろん、もう一人の社員の子も陽性反応で、会社全滅でした。
忙しいときは、夜中でも、日曜日でも、GWも正月もかまわず働きました。しかも骨折した時でさえも休まずに働いた僕でしたが、さすがにコロナの場合は、自分が元気でも他人に迷惑をかけてしまうので、10日間の自宅療養を余儀なくされました。
幸い症状は軽く、後遺症も無かったので体は元気でした。しかし、やはり現場には出れないので、10日普通の休日をすごしました。考えてみると大工を始めてから、初めてこんなにゆっくり休みました。とても新鮮で、本来はこういう生活を送らなくてはいけないんだろうなという感覚を覚えました。ここら辺から僕の仕事に対する意識が徐々に変わり始めました。その結論がこのブログを始める種になったのは次の後半 パート2に続く。
本当は後半で終わらせるつもりでしたが、話が長くなってしまい、後半 パート2に続きます。
そして、もうこの頃には、厄年怖いを通り過ぎて、命に別条がないだけありがたい、という発想になっていました。不思議なもので、人間は恐ろしいを通り越すと感謝に変わるみたいです。(笑)
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